毎月開催しております。映画上映会今回の上映作品は???
監督:市川崑
出演:船越英二・岸恵子 ・山本富士子・宮城まり子・中村玉緒・岸田今日子
1961年製作 上映時間 103分
開催日 7/29(土)
開場 武蔵小杉スタジオ
開演 19時(10分前位にお越しください)
入場無料!
食べ物飲み物持込OK!
会員様以外もOK(お友達もご一緒に)
そろそろ、日本映画を、、、と思っていた今日この頃。梅雨真っ只中の福岡の鄙びたカキ氷屋で、息子と二人ミルクセーキを頬張り、頭がキンキン状態の僕は、お店のテレビに映し出された松井一代に釘付けで痛みはどこかへ飛んで行き、そうだ今月はこれしかない!と確信しました。松井一代の一世一代の大芝居に対抗するなら、船越英一郎では役者が弱すぎる。ここは昭和の大俳優である父船越英二の作品を知って、改めてこの話題を省みては?と今回の作品を選びました。
船越英二の軽妙洒脱で飄々とした佇まいは、同世代の俳優の追随を許さない存在で、その個性はイタリアの名優マストロヤンニと非常に重なります。スクリーンの中の船越英二は、いつも問題が起きれば逃げ出してばかりの優柔不断な男です。そんな大儀や正義感等とは無縁な、ちょっと卑怯だけど2枚目で弱い男を、いつも女達は許してしまいます。土下座しながら舌を出しているような茶目っ気があるんです。この時代の監督は、男性の歪んだヒロイズムの暴走により突き進んだ、先の戦争を批判する一種の反骨精神として、人間の弱さや狡さを描いたのではないかと僕は考えます。
さて今回紹介する『黒い十人の女』はそんな船越英二の集大成的作品です(当時を代表する十人の女優達がサイコーに可愛くて、お洒落)監督は芸術作品から、大衆作品まで名作を数多く残した日本映画最強のモダニスト市川崑!二人のコンビは黒澤・三船に負けないよ。是非十一人目の女を探しにお越しください。これを観ずに死ねるか!!!
古澤徹