【2/23】第23回OJAS映画上映会 今月は追悼!市原悦子そして作品はあの名作『青春の殺人者』

追悼!市原悦子。その声は同世代の子供時代を包み込んだ癒しよりも先にあるもの。彼女が出演した不動の名をご紹介。

『青春の殺人者』

1976年 日本映画
監督 : 長谷川和彦
脚本 : 田村孟
原作 : 中上健次
製作 : 今村昌平
音楽 : ゴダイゴ
撮影 : 鈴木達夫
編集 : 山地早智子
配給 : ATG

出演:水谷豊/市原悦子/内田良平/原田美枝子/白川和子/桃井かおり/江藤潤/地井武男/高山千草/三戸部スエ

2/23(土)開演19:00 入場無料!(5分前にはご来場ください)

開場:ヨガオージャス武蔵小杉スタジオ

食べ物飲み物持込OK! 会員様以外もOK!
お友達やご家族もご一緒に楽しみましょう!!!
オージャス初めての方もお申込み可能です。

追悼追悼って、そんなのが続いて悲しくなりますが、やはり先に死んだ人たちの生き様だけは残された人々の脳裏に焼き付き、思い出や記憶として永遠に残ります。それは偉大な女優ならば尚更のこと・・・

市原悦子さんは子供時代の原体験から『まんが日本昔ばなし』の声の人であり、その特徴ある声で存在を知った時点から、優しいお婆ちゃんのイメージが基本です。そんな彼女のイメージをぶち壊す作品が今回ご紹介する『青春の殺人者』この作品、僕が映画ジャンキーとなった強烈な切っ掛けであり、今でも好きな日本映画ベスト3です。

監督の長谷川和彦はこの作品で衝撃のデビューを果たし、2作品目もその期待に応える堂々たる名作で、日本映画界で最も次回作が期待される監督とされながら、結果的に待たされ続けて40年!でも僕はこの先も待ち続けます!とミーハーに近い感情入り混じる監督への愛情。

兎に角、市原悦子さんのイメージと全く違う役どころと、その強烈な演技たるや、そして初主演の水谷豊。水谷さんといえば、これまた僕らの世代は『熱中時代』の優しい先生のイメージしか無かったのに両親を殺す役ですからね。もう上京したての19歳の古澤青年にとって、路地裏のうらぶれた名画座の隅っこで、なんだか東京のサブカルの洗礼を受け興奮した作品でした。それとこれまた重要なのが、デビューしたての原田美枝子が超絶可愛いです!(これまた女性会員様が殆どのOJASでは不要な情報でしょうが、、、)

原作は当時文学だけに留まらず、文化的な牽引役として寵児となっていた中上健次の短編『蛇淫』を元に、大島作品を中心に60年代・70年代最も重要な脚本家として活躍した田村孟が、大胆に原作を昇華させている。

1974年に起きた市原両親殺人事件を元に作られたこの作品は、高度経済成長を終えた日本の郊外が孕む沢山の問題を背景に、無機質化していく街と重なるように家族や友人などの人間関係の喪失が描かれた深く考えさせられる作品となってます。

これを観ずに死ねるか!

 



大手メディアでは表現できなかった市原悦子の役者魂を見よ!

その可愛いルックスは勿論ですが未成熟な女の子に潜む危うさと、狡猾な大人の女性の面を絶妙なバランスで見事に演じる若き原田美枝子

『傷だらけの天使』でショーケンに「アニキ~!」というセリフで一躍有名になった水谷豊。この作品以降本格的なお茶の間のスターになってマイルドになっていきますが、初期のギラギラした危険な役者の感じがビシビシ伝わってきます!その意味で役者水谷豊を知るうえで最も重要な作品!

 

以下は
【あらすじ】※ネタバレ注意!
(今しばらくおまちください)